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「愛だ! 上山棚田団」地方出版文化功労賞奨励賞受賞!選考理由

この度、この「愛だ! 上山棚田団」が
第25回地方出版文化功労賞奨励賞を受賞しました!
上山
山陽新聞には本日文化欄の記事になっていましたが、さらっと書いてありました。

そこで、正式にいただいた〈選考理由〉を全文掲載させていただきます。とてもよく読み込んでいただき、多くの方から内容が評価され650作品の中から選ばれたということです。

 第25回地方出版文化功労賞は、昨年の10月20日から10月25日、倉吉市立図書館で開かれた「ブックインとっとり2011」に出品展示された全国の地方出版物(対象約650点)の中から、各地区の推薦委員および一般の来場者による会場での投票により13点を最終候補として挙げ、11名の審査員が持ち回りで数ヵ月にわたって審査し、本年7月1日の最終審査会において決定した。

第25回 地方出版文化功労賞 奨励賞
書名 『愛だ! 上山棚田団 ー 限界集落なんて言わせない!』

編著者 協創LLP(きょうそうLLP)出版プロジェクト
発行所 吉備人出版(きびとしゅっぱん)
発行者 山川隆之
体裁  196頁 定価1575円
発行  2011年6月25日

<選考理由>
岡山県北部、美作市(旧英田町〜あいだちょう)上山(うえやま)の農耕放棄された棚田が、LLP(有限事業責任組合)創立メンバーの一人の父親が田舎暮らしを始めたことをきっかけにして、LLPのプロジェクトの一つとして生まれた英田上山棚田団によって再び元の姿を取り戻していく過程と、それによって新たに英田の住民となるメンバーが生まれたりする展開が軽妙でテンポの良い文章と写真でつづられている。
インターネットを通じて知り合ったメンバーの「やる前からあきらめるほどつまらんやつはおらん」「やらんと後悔するより、やってから後悔したほうがナンボかましや」というあまり肩に力を入れず、トラブルさえも楽しみながら乗り越えていく「おもしろがり」とノリの良さ、「上山の千枚田」を核として、楽しむだけでなく地域の資源を多角的にとらえビジネスモデルとして持続可能なプロジェクトとして展開させる企画、その有りようと展開で地元の住民とも信頼関係を築いていく過程など読みどころがたくさんある。
しかし、限界集落や農耕放棄地を知る人にとっては読後感が分かれるかもしれない。たとえばこうしたノリの良い集団がそう多くない中で、問題を抱える地域は全国どこにでもあること、この本の中で地元に住みついて行う仕事が国の緊急雇用政策で賄われ、今年を時限とした施策であることなど突っ込みどころは結構ある。それでもこの本の中で展開されていることは地元にとって歓迎されており、こうした地域を維持発展することができる方法論のうち有力な一つであることは間違いない。
また、全体が関西風の軽妙さでつづられていることに、「そんなに簡単なことではない」と思われる方もあるだろう。しかし、プロジェクト全体を貫くこのノリの良さがこの本の特徴であり、多くの人が楽しみながらはたから見ると大変そうな事を継続できる力の源でもある。
今後のこのプロジェクトのさらなる発展を願うとともに、この本に触発されて田舎を楽しみながら守り、発展させていく人たちが生まれることを期待する。それがなんだか出来そうに思われるところがこの本の魅力である。
また、この本は発行元の吉備人出版による創立15周年記念公募作品優秀賞に選ばれたことによって発行された。その顛末が巻末に記されている。これ自体もワイワイ騒ぎながら、新たな才能が登場して本が作られていく過程や、選考されるかどうかの不安、選考されてからのドタバタなど関西ノリで描かれていてクスッと笑わされる。楽しい本である。


ヤッター!!
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