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555番地 この場所から

三重町 ★34年前、私の大学生活はここから始まった。
当時、築28年の女子学寮。
1977年に築28年ということは、1949年、師範学校から新制大学に変わり学芸学部になったときに建てられたものらしい。木造2階建て、床は木、部屋は畳敷きの相部屋、お風呂は共同、トイレも共同。暖房は午後10時に切らなければならない石油ストーブだった。
アルミサッシでない木枠の窓から海岸の砂が部屋の中に入ってきたし大雨に畳は濡れた。

ほぼ毎日ソノベさんというおばちゃんが来て掃除してくれた。洗面所(もちろん共同)やトイレや床はきれいに磨かれていた。朝夕の食事も栄養士さんの作った献立に従って二人のおばちゃんで作ってくれる。(安い寮費だったのでタンパク源の魚は「鯖」肉は「鶏」でした)
中庭には紫陽花が咲いていた。

最終学年のとき、大学のすぐ近くに新寮ができたので、入寮者全員が移った。
新制大学になったときには市内にばらばらにあった医、農、工、水産、教育学部は、何年のことか知らないけれどこの場所から7キロくらいの北の海岸に、5学部すべて集められていた。
女子寮だけが、離れた場所にとりのこされた形になっていたということだ。

そして、その移転引越をした日以来、一度も訪れたことのないこの場所に3月初めに行った。
探せど探せど分からず。男性2名と私・・・私はバス停からの道順さえ覚えていないありさまだった。

庭掃除をしていたご近所の女性にたずねた。
「この辺に30年前くらいに女子寮があったと思うのですが」

「ありました。ありました。あそこを曲がって・・・・・・」長いこと建物は残っていたそうだ。
女性はお孫さんを連れてよく遊びに行くのだと言った。
「桜がきれいなんですよ」

あのころ桜の木はなかった。30年も経ったのだな。
街の和みの場所になっていた。
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